※「元日本の新聞社勤務」の「ジャカルタライフ」の新コラムニスト
最近のボヤキを掲載させていただきます。
ユーモアのあるキャラクターが光る、同時通訳や翻訳もできる彼。これから様々な部分で登場する予定。
はじめまして、正式な貧困者です
ある日の朝、外の方から家内を呼ぶ声が聞こえました。誰かと思ったら隣組長のおばさんでした。「センバコです(※1)」と。頼んだ覚えもないし、また物資援助がもらえるようにどこかの政府機関に名前を申請したり登録したりした覚えもないので「どうして?」と聞くと、
「あなたの名前がリストに載っているからです」、いつのまにか、物資援助を配るためのいわゆる「貧困者リスト」というものを社会省は作成したらしい。どこかで申請したのかなと振替って考えたが思い当たらない、可能性があるとしたら、税務署のデータではないかと?
確かに、16年勤めた日本のマスコミを退職したのは5年前、毎年の税金申告の職業の欄には「無職」と書いた。だけど、少ないながら日本語の翻訳や通訳でまだ収入があるので物資援助がもらえることを一度も期待したことがない。自分より貧しい人たちが大勢いる。まさか彼らの物資をわけてもらうなんて、神様に申し訳ない。
労働大臣によると2020年2月の失業者は680万人、2019年2月750万人より減少した。 しかし統計局によると3月から襲ってきたコロナウイルスで1800万人の労働者が、980万人が自宅待機させられ更にその内の30%が解雇された。
「スルヤさん米だよ」隣組長が三回目の物資援助を届けてくれた、彼女の声を聞くと嬉しくなった今日この頃である。
※1センバコ-Sembako-
生活に必要な9種類の食品等を表し、「Sembilan Bahan Pokok」を短縮して表現した言葉です。
1.DAGING、IKAN(肉、魚)
2.TERIGU(小麦粉)
3.BERAS(米)
4.KEDELAI(豆)
5.MINYAK(油)
6.GULA(砂糖)
7.MARGARIN(マーガリン)
8.GARAM(塩)
9.TELOR(卵)
(参照ページ)http://www.biwa.ne.jp/~x208403/data/mini.html
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